パワハラ被害の申告・慰謝料請求
職場のパワハラに関する実態調査を厚生労働省が公表しました。過去3年の間でパワハラ被害を受けたと答えた人は、回答した従業員の25.3%、勤務先でパワハラを見たり相談を受けたことがあると答えた人は28.2%を占めたとの結果がでています。
職場の4分の1以上の従業員がパワハラ被害を受けていることになります。中でも、パワハラ被害には精神的な攻撃が一番多かったようです。
職場のパワハラは、職場のしがらみなどがあり、今までは顕在化しにくい部分がありましたが、現在においては、パワハラに対する捉え方も変わってきており、慰謝料や損害賠償請求などで受けたパワハラ被害を填補しようとする方がかなり増えてきているのが実感です。
パワハラは時に、退職させたい社員を標的に、意図して複数人から受けることもあります。パワハラは人格権の侵害であり、精神定苦痛に対する慰謝料請求とともに、使用者に信義則上課されている安全配慮義務を根拠に、債務不履行或いは不法行為で損害賠償請求を行っていきます。
パワハラは、直接被害を受けている従業員の精神面、健康面を害するのはもちろん、職場の生産性を低下させ、会社にとって一番大切な人材リソースの悪化を伴い、ひいては会社の利益を落とすという影響を与えるものであり、また企業の社会的信用を落とすことから、平時からのパワハラ防止策を構築することも重要な作業といえます。
パワハラチェックシートを作成しましたので、ご自身に該当する項目がないか一度チェックしてみてください。