不倫相手に対する慰謝料請求
お風呂にはいるときも携帯を肌身離さずもっているのよ。
前にも女の香水のにおいがしたし・・・。
不倫の相手方に慰謝料を請求できるかというご相談を最近よく受けますが、不倫の相手方に対しても慰謝料を請求することは可能です。
不倫相手に対する慰謝料請求の要件
不法行為であっても、契約不履行であってもそれによって精神的な損害を受けた場合にはそれが法律で保護に値するものである限り慰謝料請求はできるんだよ。
下に慰謝料請求権の要件を書いたから読んでみてね。
不倫相手に慰謝料を請求するには、下記要件を満たす事が必要です。
- 不貞行為以前に夫婦関係が破綻していないこと
- 不倫相手が既婚者であることを知っていた、或いは容易に知り得たこと
- 同じ相手と、複数回、継続的に性交渉があったこと
- 不貞行為の証拠があること
- 不法行為が時効にかかっていないこと
不貞行為が始まった時点において夫婦関係が破綻していないことが必要です。
配偶者が不倫相手に独身であると偽った場合、不法行為責任を問えない可能性が出てきます。
夫婦間では、1回の性交渉でも、裏切り行為であり、不倫相手には慰謝料請求したい気持ちは当然にあるのは分かります。
もっとも、裁判においては1回の性交渉では、慰謝料請求が認められる不貞行為と認定されることは困難といえます。
本人が認めていれば、証拠も必要がないといえますが、訴訟を前提として考えた時には、不貞行為の証拠が必要となります。
不法行為の消滅時効は、不法行為の事実及び加害者を知ったときから3年、不貞行為があったときから20年となります。
時効にかかっている場合でも現在も交際が継続している場合は、直近の3年分は慰謝料請求ができます。
慰謝料の相場
慰謝料請求額の目安として金額はケースバイケースですが、おおよその慰謝料の相場は数十万~数百万程度といえるでしょう。
- 不倫の交際期間
- 性交渉の回数
- 不倫相手の経済力
- 不倫を原因として離婚に至ったか否か
- 夫婦関係の円満の程度
などを総合考慮して慰謝料の額を判断していきます。
不倫相手に対する慰謝料請求の対象とならない場合
不倫相手に対する慰謝料請求の対象とならない場合でよくある事案には、上記で述べたように、以下のケースが挙げられます。
- 不倫前から夫婦関係が破綻していた
- 不倫相手に夫婦関係は破綻していると説明していた
不倫が原因で夫婦関係が破綻したことによって慰謝料請求権が発生します。よって、既に夫婦生活が破綻している場合は不倫相手に対して慰謝料請求することはできません。
慰謝料請求には故意または過失が必要となります。
不倫(浮気)相手が夫婦が円満であると知っていた場合は、故意が認められ慰謝料請求の対象となり、また、注意を払うことで夫婦が円満であると分かる状態にあった場合は過失が認められ慰謝料請求の対象になります。