スポーツ事故・レジャー事故による損害賠償請求
mihoさん
先生、友達がスキー場のゲレンデの隅に木の切り残したものがあってそれにぶつかって足を骨折したんだけど、そういう場合ってスキー場に何か請求できるのかな?
gyoseishoshiさん
スキー場に対して損害賠償請求ができる余地があるね。
木の切り残したものがゲレンデのスキーヤーが一般的に往来するような場所なのであればスキー場は、安全配慮する注意義務が課せられるんだけど、それを怠ったと考えられるから、スキー場に対して損害賠償請求が可能となる。
木の切り残したものがゲレンデのスキーヤーが一般的に往来するような場所なのであればスキー場は、安全配慮する注意義務が課せられるんだけど、それを怠ったと考えられるから、スキー場に対して損害賠償請求が可能となる。
mihoさん
そうなんだ。スキー場に落ち度があると考えられるのね。
rieさん
ミホ、先生、久しぶり!
mihoさん
リエ、遅いじゃない。。
gyoseishoshiさん
リエちゃん、仕事も順調なんだってね。
rieさん
おかげさまで(笑)今日はスポーツ事故の話をしているのね。
rieさん
スポーツでの事故で、子どもの空手教室でのケガの場合はどうなるのかな?相手に強く殴られたことによって骨折したりとか・・・。
gyoseishoshiさん
まず、空手教室に対して損害賠償請求ができるか検討すると、空手教室は子どもが相手の子どもにケガをさせることのないように、力の入れ具合を指導し、場合によっては防具を使用させるなどの安全配慮義務が課せられているんだ。
rieさん
安全配慮義務か。。
gyoseishoshiさん
なので、相手に骨折させるまでのケガを負わせたとなると空手教室には損害賠償請求ができる余地が十分にある。
mihoさん
なるほどね。
rieさん
子どもに対しては損害賠償請求ができるの?
gyoseishoshiさん
子どもの年齢なんだけど、自分の行為の結果が法的に見て何らかの責任が生じるか否かを判断する能力があるかが問題となるんだよ。
mihoさん
ふむふむ。。
gyoseishoshiさん
具体的には小学校を卒業する12~13歳程度になれば責任能力があるものと考えられているんだよ。
rieさん
12~13歳程度と言われているのね。
rieさん
となると、小学校2年生とかが空手教室でケガをさせても、子ども自身は責任を負わないっていうことなのね。
mihoさん
子どもに責任を追及することができなければ親に責任を追及できるかが問題となるわね。
gyoseishoshiさん
責任能力のない未成年者が第三者に対し損害を与えた場合には、未成年者が責任を負わない一方、監督義務者の親が十分な監督義務を尽くしたことを証明しない限り、未成年者の親が賠償責任を負うことになっているんだよ。
rieさん
なるほど。
gyoseishoshiさん
空手教室でのケガについては、以前に自分の子どもが相手にケガをさせたことがあったり、子どもの普段の行動をわかっているのに、それを放置していたような事情があった場合には、相手の親に対して損害賠償請求をしていくことになる。
mihoさん
先生、わかったわ。ありがとう。
rieさん
先生、私最近ゴルフはじめたの。
gyoseishoshiさん
リエちゃん、前からゴルフはじめたいって言ってたもんね。
mihoさん
ついに、はじめたのね。
rieさん
・・・で、思ったんだけど、ゴルフプレイ中にボールが人にあたってしまってケガをさせてしまったらやっぱり損害賠償の責任を負うのかな?
gyoseishoshiさん
そうだね。ゴルフ初心者なのに周りを確かめないで打ったボールが他の人にあたってケガをさせたら損害賠償責任の対象となるね。
rieさん
・・・そうなるよね。。頑張って練習します。。
mihoさん
そういう場合ってゴルフ場には損害賠償請求ができないの?
gyoseishoshiさん
ゴルフ場にも、さっき言った安全配慮義務が課せられている。ゴルフ場の設置や保存に瑕疵があったと判断されれば民法717条の工作物責任を追及することは可能となるんだよ。
gyoseishoshiさん
よいしょっと!
第717条
1 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。
ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
2 前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
gyoseishoshiさん
ゴルフ場の設計が問題ある構造であったりするような場合でコースのレイアウト変更や防護柵の設置などが求められたのにそれを行わなかったような事案では、ゴルフ場に工作物責任を認めたような判例もあるんだよ。
mihoさん
ゴルフ場の設計そのものが瑕疵があるとされたのね。